24年かけ「昭和天皇実録」完成 新たな歴史解明なるか 

完成した昭和天皇実録(代表撮影)

 宮内庁は昭和天皇の87年余にわたる激動の生涯を記録した「昭和天皇実録」を完成させ21日、天皇、皇后両陛下に提出した。1990年に16年計画で編さん作業を開始、2回の期間延長を経て24年を要した。内容は情報公開請求の対象とし、9月中旬に公表する予定。

 軍部台頭への対応や太平洋戦争の開戦、終戦の御前会議、連合国軍総司令部(GHQ)のマッカーサー元帥との会見など戦前から戦後の占領期にかけて、昭和天皇が時代の流れにどう関わったか、昭和史を新たに解明する史料が提示されているかどうかが注目される。

 宮内庁の風岡典之長官が同日午後、両陛下に概要を説明した。


  • LINEで送る