被害者匿名の起訴状認めず 児童わいせつ事件で裁判所 

 強制わいせつ事件の被害児童を匿名にした東京地検の起訴状について、東京地裁が認めず、氏名の明記を求めていることが13日、捜査関係者への取材で分かった。加害者に氏名を知らせないための措置だったため、地検は被害児童の親の意向を受けて記載の要求に応じていない。

 刑事訴訟法は起訴状にできる限り、日時、場所、方法を明記し罪となるべき事実を特定するように求めている。被害者の氏名に関する規定はないが、通常は記載される。

 強制わいせつ罪は被害者の告訴が必要な親告罪で、被害者側が「氏名を出すなら告訴を取り下げる」との意向を持っており、地検が対応を協議している。


  • LINEで送る