エジプト全土で30人死亡 モルシ派と反対派、各地で衝突 

5日、カイロのタハリール広場近くでモルシ氏支持派と衝突する反対派(AP=共同)

 【カイロ共同】軍によるクーデターでモルシ前大統領が権限を剥奪されたエジプト各地で5日、抗議デモを行っていたモルシ氏支持派と、反対派による衝突などがあり、AP通信によると、全土で30人が死亡した。3日のクーデター後、1日の犠牲者としては最悪。首都カイロでも5日夜、両派が石や火炎瓶を投げ合うなど激しく衝突した。発砲音がしたとの情報もある。

 モルシ氏の出身母体であるイスラム組織ムスリム同胞団の最高指導者バディア氏は5日、カイロ郊外で行われた抗議デモで「軍による統治は許さない」と演説し、徹底抗戦の構えを示した。両派の衝突がさらに激化、国民の分断が深刻化する恐れもあり、エジプト情勢は混迷が深まっている。


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