東京湾の廃油ボール激減 都の下水道改善で成果 

東京都の沿岸部で見つかった「オイルボール」(東京都下水道局提供)

 東京・お台場などで漂着が問題となっていた廃油の塊「オイルボール」の量が近年、激減している。東京都が下水道施設を改善し、排出量を抑えた成果が大きい。一方、漁業被害や悪臭の原因となる赤潮の発生は続いており、都は引き続き水質浄化に努める考えだ。

 オイルボールは、家庭や飲食店の出した油が下水管の内部にこびりついて固まったもの。東京23区の下水道の約8割は生活排水と雨水を一緒に流す「合流式」で、大雨などで水量が増えると、一定量を超えた汚水を海や川に放流する仕組みになっている。その際に、オイルボールが流れ出した可能性が高い。


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