東電、虚偽説明で原発調査妨害 元事故調委員が指摘 

東京電力本店=東京・内幸町

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、国会が設置した事故調査委員会が昨年3月、1号機原子炉建屋内で地震による重要設備の損傷の有無を調べようとした際、東電側が「現場は真っ暗」などと事実とは異なる説明をしたため、調査断念につながっていたことが7日、分かった。

 東電とやりとりした科学ジャーナリストの田中三彦元委員は「虚偽説明で調査を妨害された」として7日、衆参両院議長と茂木敏充経済産業相に、非常用復水器(IC)と呼ばれる重要設備の調査を文書で要請した。

 東電は「現場の危険な状況を説明する中で誤りがあった。意図的に虚偽の説明をしたわけではない」と釈明している。


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