北アルプス山麓でニホンジカ定着 環境省が調査 

 環境省松本自然環境事務所(長野県松本市)は31日、北アルプスを中心とする中部山岳国立公園の標高1500メートル以上でニホンジカの目撃が増え、山麓では定着しているという調査結果を明らかにした。長野県松本市で開かれた対策検討会で報告した。

 今後、標高2500メートル以上の高山帯にまで生息地域を広げ、貴重な高山植物を食べる恐れがあるという。

 検討委員の泉山茂之信州大教授(動物生態学)は、南アルプスの例から、ニホンジカが短期間で爆発的に増える危険性があると指摘。「山麓でいかに抑えて高山帯へ入り込まないようにするかが大切」と述べた。


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