「鳥獣戯画」に似たカエルの墨絵 12世紀後半、平泉で出土 

岩手県平泉町の柳之御所遺跡で発見されたカエルが描かれた木片

 奥州藤原氏の政務の拠点があった岩手県平泉町の国指定史跡「柳之御所遺跡」から、擬人化されたカエルが墨で描かれた木片が見つかり、県教育委員会が25日、発表した。国宝「鳥獣人物戯画」(平安―鎌倉時代)に似ており、同時に出土した遺物から12世紀後半のものと推定されるという。

 鳥獣人物戯画を所有する高山寺(京都市)は「擬人化した動物の絵が、同時期に存在していた例は聞いたことがない」と話し、県教委も「当時最先端の都の文化が、ほぼ同時期に平泉まで伝わっていたことを示す貴重な資料。奥州藤原氏について知る手掛かりにもなる」としている。


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