中国の双翼式矢尻が出土、国内初 岡山の南方遺跡 

岡山市の南方遺跡で出土した青銅製の矢尻=24日

 弥生時代中期の集落跡が残る南方遺跡(岡山市北区)で、紀元前5世紀~紀元前4世紀末ごろの戦国時代の中国大陸で作られたとみられる青銅製の矢尻が岡山市教育委員会の発掘で出土したことが24日分かった。刃が二股に分かれた「双翼式銅鏃」という形式で、国内で見つかるのは初めて。

 国学院大栃木短大の小林青樹教授(東アジア考古学)は「これまで弥生時代の文化は朝鮮半島の影響が強いと考えられてきたが、中国の影響があったと分かったのは大きな発見」としている。

 市教委によると、昨年12月、集落内の溝跡から出土。長さ約3・7センチと小さく、実戦用でないことから、儀礼用とみられる。


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