若貴ブームの真相語る 貴乃花親方が自伝出版 

「相撲のことを多くの人に伝えていきたい」と話す貴乃花親方=東京都内

 大相撲の貴乃花親方が相撲人生を振り返った自伝「生きざま 私と相撲、激闘四十年のすべて」を出版した。若貴ブームの真相や相撲の奥義、魅力が書かれている。

 父であり師匠であった元大関貴ノ花の後ろ姿を見て、自然に角界入りしたという。「まわし一つで肉体を鍛え上げ、人々を元気にする勝負を繰り広げた力士たちに子どものころから憧れていました。先輩たちが、お金に換えられない夢を私に与えてくれたんです」

 本書で語られる追憶が、力士人生の厳しさを明らかにする。入門を決意した際に父が流した涙、過酷な新弟子時代の稽古、元横綱曙をはじめとするライバルとの出会いと対決…。「自分で目指す夢があれば、世間なんて気にならない。相撲が、そんな一本気の精神を培ってくれました」


  • LINEで送る