ヨウ素剤、30キロ圏で必要 周辺住民被ばくリスク予測  

原発災害の事前対策などについて開かれた原子力規制委員会の会合=30日午後、東京都港区

 原子力規制委員会(田中俊一委員長)は30日、東京電力福島第1原発事故と同規模の事故を想定した周辺住民の被ばくリスク予測を公表した。予測では甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤は、放射性物質が放出される前に30キロ圏で服用する必要性を指摘し、被ばく低減に高い効果があるとした。ヨウ素剤の配布方法などは、規制委が今後検討を進める方針。

 原発の半径5~30キロ圏は、放射性物質の大量放出が想定される発生2日間は屋内退避が有効で、5キロ圏は放出が始まる前に避難すれば被ばく線量を大幅に低減できるとの結果だった。

 規制委は今回の予測をモデルケースとして提示した。


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