山中氏、iPS備蓄に指針整備を 首相に訴え 

政府の総合科学技術会議で野田首相(左)の話を聞く山中伸弥京都大教授=2日午後、首相官邸

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)の発見でノーベル医学生理学賞に決まった山中伸弥京都大教授が2日、政府の総合科学技術会議(議長・野田佳彦首相)で講演し「現在の国の研究指針は、再生医療用にiPS細胞を備蓄することを想定していない」と指摘し、安全規制上の課題を解決するよう訴えた。

 これに対し野田首相は「(iPS細胞を使った医療製品の特性に応じた規制ができるよう)薬事法を改正するとともに、安全規制面の整備と倫理面を検討する」と応えた。野田首相はさらに、研究を支援する人材確保を進めることも指示した。


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