iPSで10年以内に臓器作成 文科省、行程表改定 

 文部科学省は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の研究に関する今後10年程度の目標を示した行程表をまとめた。2日午後の幹細胞・再生医学戦略作業部会に示す。10年以内に肺や腎臓などの臓器を作る技術の確立を目指すとしている。2009年に作成した現行の行程表を、その後の研究の進展状況に合わせて改定した。

 目の網膜や脳の下垂体など、理化学研究所で先進的に行われている組織を作る技術の拡大方針も新たに盛られた。移植医療には、ばらばらの細胞よりも体の中の状態に近い立体的な組織や臓器を作り出して使う方が適しているとして、膵島や肝臓などの作製に広げる考え。


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