2012年10月25日 20:30 | 無料公開
産卵が確認された移植サンゴ。上の3つの円内に放出された卵が見える=6月(水産庁提供)
水産庁は25日、日本最南端の沖ノ鳥島(東京都)周辺の岩礁に移植したサンゴの産卵を初めて確認したと発表した。サンゴの卵を人工的に飼育した上で移植して産卵させる一連の増殖技術を確立したことになる。
水産庁は「サンゴの保全・再生につながる大きな成果だ」と説明しており、今後は他の研究機関にも技術を提供して普及を目指す考えだ。
この実証試験は2006年度にスタートした。沖ノ鳥島周辺で採取した親サンゴを沖縄県の研究施設に運んで産卵させ、卵から稚サンゴに育つまで1年間飼育。再び沖ノ鳥島周辺の岩礁に移植して経過を見た。