アナゴを富山名産に 世界初の完全養殖へ 

養殖アナゴについて説明する近畿大水産研究所富山実験場の研究員=25日午後、富山県射水市

 近畿大水産研究所富山実験場(富山県射水市)はアナゴの養殖を始め、市場への本格出荷を前に25日、水槽など場内の様子を報道各社に公開した。産卵から成魚までを人工で繰り返す世界初の完全養殖に取り組み、富山のブランドに育てたい考えだ。

 食用のマアナゴ約6500匹の稚魚から150グラム以上のサイズに育った約3千匹を11月から出荷する。射水市内の飲食店などでは既に試験的に調理に使われている。

 同研究所は2010年に拠点を和歌山県白浜町から射水市に移し、夏でも水温が20度前後と冷たい富山湾の水深100メートルの海水を使い、アナゴの生存率アップに成功した。


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