丹羽大使、日中対立「次元違う」 母校での講演で危機感 

丹羽宇一郎駐中国大使

 一時帰国中の丹羽宇一郎駐中国大使が20日、母校の名古屋大で講演し、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中間の対立に触れ「(過去と比べ)今回は全く次元が違う。日本側は認識しておく必要がある」と述べ、最悪の場合、日中国交40年間が無駄になるとの危機感を示した。

 丹羽大使は、尖閣諸島について領有権の争いはないとの政府見解を強調しながらも「北京には大変緊張した雰囲気がある。問題の深刻さを日本の政府、国民が感じていない」と指摘。中国の最高指導部が11月に交代しても、日中関係がすぐに好転することは難しいとした。


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