2012年10月17日 18:04 | 無料公開
広島原爆の投下後に降った「黒い雨」など放射性降下物の降下範囲や放射線量をコンピューターで科学的に検証するため、広島市が専門家らと2010年から計画していた気象シミュレーション実験について、広島市は17日、実施を断念する方針を決めた。 必要な当時の気象データが集まらなかったため。市の担当者は「戦時中のデータを探し出すのは困難だった」と話している。17日に開いた専門家との会合で、情報収集は続けるとしたものの事実上の中止が決まった。 新たな解析で降雨域が広かったことが証明されれば、救済範囲の拡大を国に要望するための有力な材料になると期待されていた。