岩手の被災古文書を修復へ 国会図書館が2年かけ 

国立国会図書館が修復を行う吉田家文書の「定留」(同館提供)

 国立国会図書館(東京都千代田区)は26日、東日本大震災の津波で損傷した岩手県陸前高田市立図書館所蔵の県指定有形文化財「吉田家文書」の修復を、2年間の予定で行うと発表した。

 吉田家文書は江戸時代から明治にかけ、仙台藩の租税事務などを担当する役人「大肝入」を世襲していた吉田家に伝わる文書類で、当時の執務記録の「定留」が118年分まとまった形で残されている。

 陸前高田市立図書館は津波で全壊し、書庫に収められていた吉田家文書の多くは流失を免れたが、岩手県立博物館での調査でカビの発生や和紙の腐食などが判明した。


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