原子力規制委が発足 田中委員長らを任命 

天皇陛下から認証を受ける原子力規制委員会の田中俊一委員長。中央は細野原発相=19日午前、宮殿・松の間(代表撮影)

 原子力の安全規制を一元化する「原子力規制委員会」とその事務局「原子力規制庁」が19日、東京電力福島第1原発事故から約1年半を経て発足し、皇居では田中俊一委員長の認証式が行われた。午後には第1回の委員会を開く。

 規制委には、緊急時の事故対応などで強い権限が与えられる。原子炉への注水など専門的判断は規制委が担い、原則的には首相でもその判断を覆せない。福島事故で格納容器の圧力を下げるための蒸気排出(ベント)などをめぐり、官邸による現場介入が混乱を招いた教訓を踏まえた。自衛隊や消防の出動要請は、規制委の見解に基づき首相が行うなど役割分担が明確化される。


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