3日以内の入市被爆でリスク増 広島大、がん死亡者解析 

 原爆投下後に広島市内に入った人のうち、投下から3日以内に入った人は、同年齢で4~14日後に入った人より、55年後の時点でがんで死亡するリスクが高い傾向にあることが16日、広島大原爆放射線医科学研究所の大谷敬子助教らの研究で分かった。

 投下当時20歳だった人の場合、統計解析の結果、がん死のリスクは男性で13%、女性で8%高かった。放射性降下物や残留放射線による健康被害の可能性が数値化されたのは初めてといい、大谷助教は「3日以内に入市した人は、原爆による爆風で舞い上がったちりやすすが放射能を帯び地表に降り積もった中を歩き回った影響があると考えられる」とする。


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