欧州中央銀行に監督権限集中 EU欧州委の一元化案判明 

欧州中央銀行(ECB)本店=フランクフルト(ロイター=共同)

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)の欧州委員会が、欧州債務危機の対策の柱と位置付ける「銀行監督の一元化」案の概要が3日、明らかになった。欧州中央銀行が、ユーロ圏内の全銀行を監督。これまで域内の各国で監督当局がばらばらに担ってきた役割を、ユーロ圏全体で一括して監督する仕組みに変更する。

 経営弱体化した銀行の救済で、当該国の財政が悪化してきたこれまでの危機の「悪循環」を断ち切るのが狙い。

 一元化が実現すれば、金融安全網から経営が悪化した銀行への直接の資本注入が可能になる。各国の財政を悪化させることなく銀行を救済できることになり、危機対策は大きく前進する。


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