2012年8月16日 06:05 | 無料公開
マリアナ海溝の水深約1万メートルから採取したカイコウオオソコエビ(海洋研究開発機構提供)
太平洋のマリアナ海溝の水深約1万900メートルに生息するエビの体内から、おがくずや紙などを高効率で分解する酵素を発見したと、海洋研究開発機構のチームが16日付の米オンライン科学誌プロスワンに発表した。
この酵素を利用すれば、枯れ木や古紙などから、次世代燃料に期待されるバイオエタノールの原料を生産できる可能性があるという。
チームは2009年、同海溝の世界最深部に多数生息する「カイコウオオソコエビ」を採取。食性を調べようと消化酵素を解析し、植物を分解する4種の酵素を検出した。エビは沈殿した植物片を食べ、栄養を取っているらしい。