がん幹細胞の証拠次々 少数が生き残り増殖 

 がん細胞を生み出すもとと考えられている「がん幹細胞」の存在を裏付ける複数の研究成果が2日付の英科学誌ネイチャーなどに掲載された。

 がんは従来、遺伝子に異常が生じて正常な細胞から変化したがん細胞が増殖すると考えられていた。だが近年、さまざまな組織に分化したり自己複製したりする能力を持つ幹細胞のようながんの幹細胞が少数存在し、これがもとになってがん細胞を生み出しているとの説が注目を集めている。

 がん幹細胞は放射線や抗がん剤が効きにくいと考えられている。既に白血病などで発見が報告されているが、今回の成果は広く存在を示す新たな証拠と言える。


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