中国軍の太平洋進出が「常態化」 12年防衛白書 

閣議後、記者の質問に答える森本防衛相=31日午前、首相官邸

 森本敏防衛相は31日の閣議で2012年版防衛白書を報告、了承された。中国に関し海軍艦艇部隊の太平洋進出が「常態化しつつある」と懸念を表明、共産党指導部と人民解放軍との関係が複雑化しているとの見方があり「危機管理上の課題」と指摘した。一方、北朝鮮については弾道ミサイル発射を「今後も行う可能性が高い」と警戒している。

 中国については、海軍艦艇が沖縄本島と宮古島の間を通過して太平洋に出て訓練を実施した例や、海軍以外の公船による沖縄県の尖閣諸島付近の領海侵入などの事案を列挙。「わが国近海と南シナ海で活動領域の拡大と活動の常態化を図る」との見通しを示した。


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