週休2日“働き方改革” オフ重視、集中練習 松戸六実 【令和の高校野球from千葉】(下)

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休憩中はオフに切り替え食事する松戸六実ナイン=松戸市
休憩中はオフに切り替え食事する松戸六実ナイン=松戸市
倉庫に貼られたメッセージなど
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 週1日休みの野球部は強豪校でも多いが、2日はどうだろうか。松戸六実が実践している。毎週月曜日に加え、練習試合前日の金曜日もフリー。「働き方改革の時代ですから」と山口徹監督。「意外と試合に影響もなく、大会で雨天順延になっても焦らなくなった」と笑った。

 その分、ほかの曜日は夜まで徹底して練習する。選手の反応も良く、「メリハリが付けられるので長い練習も集中してできる」と武川将孝主将。しっかりと休養を取り、元気よくグラウンドへ飛び出す。

 山口監督は国立筑波大付高出身。現役時代は1日1時間ほどしか練習ができず「もっとやりたかったけど我慢した」と振り返る。教員となり、松戸国際で現敬愛大の石井忠道監督から指導のイロハを学んだ。

 部活動は時間短縮を迫られる時代を迎え、「練習の後は疲れて勉強は難しい。準備や片付けもあるし、毎日短時間やるなら完全オフの日を増やした方がいいかなと」。自身が子育て中でもあり、決断に至った。

 選手は監督へ「練習休ませてください」とはなかなか言いづらい。通院や家庭の事情、もしくはサボりたい日もあるだろう。山口監督は「将来的には申請すれば年間5日ぐらい練習日でも休める有休消化制度をつくりたい」と考えている。

 ユニークな取り組みは多い。髪型は自由だが寝癖は厳禁。さらにアルバイトも実施する。年始の年賀状配達ではなく、球場でチケットもぎりや商業施設駐車場の案内係など日雇いの接客系が中心だ。監督は「3年間野球だけで人間力を上げるのは難しい。大人と接したり、グラウンド外の経験でカバーしたい」。選手はバイト代を道具やプロテインの購入費に充てている。

 地元の祭りでの清掃活動や、文化祭では選手が運営するイベント「スピードガン選手権」なども開く。ほかの部活動とも交流。リズム感を養うためにダンス部からレッスンを受けた。打席で1対1の精神力を鍛えるため剣道場へ出向き、真剣勝負にも取り組んだ。

 主将の武川は「野球の練習だけだと行き詰まり雰囲気が暗くなる時もある。いろんな経験はリフレッシュになった。大人の方とも多く話したことでコミュニケーション力がつき、選手同士でミーティングをする機会も増えた」。

 仕事も部活動も、“オフ”が重要な時代となりそうだ。