2016年1月29日 12:00 | 有料記事
平常心を保つため特別なルーティンや練習はあえて取り入れない。「何か新しくすると、今までの普通が壊れそうだから」=山武市の松尾高
「誰にでもチャンスがあり、可能性がある競技」。それが、弓道の持つ魅力だ。昨年12月末、栃木県宇都宮市での全国高校弓道選抜大会。初の大舞台で3位の座を射止めたのは、関東大会すら未経験の彗星(すいせい)だった。高校で初めて弓を手に取る者が多く、小林もまたその一人。「特別なことは何もやっていない」と笑う17歳が、快挙を成し遂げた。
パワーやスピードよりも、平常心と集中力。弓道では心の強さが求められる。基本に忠実な姿勢を保って的を射る。シンプルが故に、メンタルの変化が矢の軌道と勝敗を左右する。好調の要因は「いかに普通でいられるか」にある。
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「県大会では仲間が喜ぶ姿を見 ・・・
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