切れ目ない緩和ケアを 高齢化に備えネット構築へ 県内医師、看護師ら学会設立

 がん治療の苦痛を抑えたり精神的に支えたりする「緩和ケア」の充実を目指し、千葉県内の医療関係者が連携、一般社団法人千葉緩和医療学会を発足させた。急速に進む本県の高齢化に備え、医師や看護師、薬剤師らを対象に専門家の養成に取り組むほか、市民向け講演会など緩和ケアへの理解を深めてもらう活動を展開。同学会は「県内のネットワークを強化し、切れ目のない緩和ケアを目指す」としている。

 県によると、県内の65歳以上の高齢者の人口は、団塊の世代が高齢期を迎えるのに伴い2005年から15年までの増加率が50%に上り、30年後の45年には高齢者人口は200万人に達する見込み。増加率は全国2位のスピードで進み、対策が急務になっている。

 千葉緩和医療学会は、高齢化の進展で増加する患者に対応しようと、緩和医療に取り組む県内医師らが中心となり、01年に発足した千葉緩和医療研究会を発展的に解散し、新組織として設立した。18日に松戸市の介護老人ホームで設立総会と第1回の学術大会を開いた。

 医師のほか、看護師や薬剤師ら12人が役員を務め、在宅での緩和医療を支援してきた松戸市立福祉医療センター東松戸病院の岩井直路病院長(56)が代表理事に就任した。会員は看護師を中心に約110人。今後、300人を目標に、インターネットなどで参加を呼び掛ける。

 岩井病院長は「医療だけでなく介護、福祉など幅広い職種に参加を呼び掛け、緩和ケアを切れ目なく提供するための足場づくりにつなげたい」と力を込めた。


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