多様な性、現状は各校判断 千葉市教委中学制服で検討委 年度内にも方向性まとめ

 性的少数者(LGBT)や機能性などに配慮し、性別に関係なくスラックスやスカートを着用できる学校が増える中、千葉市教委は、市立中学校の管理職や養護教諭でつくる「制服のあり方検討委員会」を立ち上げた。市内では一部の市立中学校で女子生徒がスラックスを着用できるものの、判断は各校に任せていた。検討委での議論を踏まえ、市教委としての方向性を本年度中にまとめる。

 同市の熊谷俊人市長が「女子の制服がスカートのみなのはおかしい。LGBT関係無しに小学生も社会人もズボン姿の女性は一般的」として市教委に検討を求めていた。市教委はこれを受け、8月23日に第1回の検討委員会を開催した。メンバーは校長や教頭、教務主任、養護教諭らで、事務局を含め男女20人で構成する。

 市教育指導課によると、市立中学55校に聴き取りをしたところ、女子用スラックスを用意している学校が3校、男子用スラックスの代用を認めている学校が2校あったほか、2校が検討中と回答した。

 このうち2校でスラックスを着ている女子生徒がいた一方、女子用スラックスがあっても周囲の目などを気にし、実際には着用していないケースがあった。

 初回の委員会ではこうした現状を事務局が説明。委員からは「セーラー服の学校だとズボンは難しい。ブレザーに変更しないといけない」などさまざまな意見が上がった。委員が所属する中学校の中には、来年度から新たに女子用スラックスを導入する学校もあったという。

 市教委は12月にも第2回の委員会を開く予定で、同課は「いろいろな意見があるのでまとめるのは難しいが、他市の状況も参考に本年度中に市教委としての方向性を各校に伝えたい」としている。

 県内では2018年4月に開校した柏市立柏の葉中学校で、性別を問わずスラックスかスカート、ネクタイかリボンを選択できる。

 北九州市では来年度から、性別にかかわらずスカートかスラックスを選べる市内統一デザインの標準服(ブレザー型)を導入。各校の既存の制服は残し、どちらでも自由に選べるようにする。同市教委によると、性の多様性に対応するほか、防寒や動きやすさといった機能性、防犯面も考慮した。学校関係者に加え、学識者や学生らが参加する市の検討委で方針を決めた。


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