台風災害廃棄物28万トン 千葉県が処理実行計画 震災の倍、完了に1年半 住宅分推計

 9月の台風15号と今月の台風19号で被災した千葉県内住宅から出る災害廃棄物は28万トンに上るとの推計を県が24日、明らかにした。2011年の東日本大震災時の県内分(14万トン)の2倍で、昨年の西日本豪雨の岡山県分(30万8千トン)に匹敵。県は円滑な処理に向け、主体となる市町村に具体的な方針を示す「処理実行計画」も同日発表した。ただ、解体のめどが立たない損壊住宅も多く、一連の処理完了の目標は1年半後の21年3月末に設定した。

 県によると、廃棄物量は把握できた被害住宅の数や損壊度から推計。台風15号分だけで約27万5千トン。地域別推量は、館山市(約2万9千トン)や南房総市(約2万5千トン)を含む「安房・勝浦」が8万2千トン。19号で竜巻も起きた市原市(約2万2千トン)や木更津市(約2万トン)の「市原・君津」は約8万3700トン。

 「香取・海匝・山武」「印旛」、千葉市も多い。

 実行計画では、住民が片付けたごみの現場撤去を今年中に終える想定の一方、全壊家屋などの撤去完了は21年1月までかかると見込んだ。21日現在、19市町村が計28カ所設置している仮置き場の利用と処理施設への搬出も21年1月ごろまで続くとみて、仮置き場を元に戻すことまで含む処理完了は同年3月を目標とした。

 処理の効率化へ「可能な限りの資源化や再生利用」も示した。種別推計によると、建設木くず(約11万トン)やコンクリートがれき類(約3万トン)、金属くず(約1万3千トン)はリサイクルが進みそうだが、瓦やガラス類(約3万4千トン)などは埋め立てが必要に。

 処理費は9割を国が補助。推計量なら市町村公設の焼却施設・処分場で対応可能とみるが、大幅に増えた場合は民間施設や県外での処理を県が調整。危険物の専門処理や仮置き場の安全管理も改めて求めた。

 県は昨年3月に災害廃棄物処理の指針を策定。実行計画はこれを踏まえた。状況の変化に応じて見直す。

 県の24日現在の集計によると、住宅被害は15号で4万6145戸、19号で915戸。19号襲来後の今月12~21日に、罹災(りさい)証明の申請が新たに少なくとも5135件あった。


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