シート張り700戸未実施 千葉県、15日から業者手配 台風15号あす1カ月

はしごを使い、屋根の補修を行う住民=9月22日、館山市
はしごを使い、屋根の補修を行う住民=9月22日、館山市

 台風15号の千葉県内直撃から、あす9日で1カ月を迎える。特に甚大な住宅被害は7日現在の県集計で3万4千戸に達し、応急防水用のブルーシートすら張れていない住宅が県の把握分だけで約700戸残る。県は、自衛隊や建設業団体の協力を得て、高齢者や障害者の世帯にはほぼ張り終わったと説明する一方、シート張りが残る被災者の要望に応じて対応業者を手配する仕組みを15日に始めると発表した。作業代は被災者側負担だが、業者の旅費や現地滞在費を県で負担する。

 県によると、ブルーシート張り手配は、建築工事の紹介実績を持つ東京都内の会社に委託。施工信頼度や価格適正面も審査して業者を登録し、住民に紹介する事務局の役割を任せる。

 住民の申し込みには、通話無料のフリーダイヤルと専用ホームページで対応予定で、番号やアドレスの決定は「近日中」(県危機管理課)。今週も雨の予報が出ている中、一定の準備期間が必要と理解を求めた。

 県は、県内業者を優先的に案内できるよう、15日までに一定数の登録業者を用意する姿勢だが、シート張り迅速化につながるかは不透明な面も。申し込み期限は11月末で、罹災(りさい)証明書は不要とするが、シート代も原則自己負担。

 県はこれまで、自力実施が困難な「要支援者」宅へのシート張りに自衛隊の協力も要請。9月中旬から10月初旬まで実際に自衛隊が対応した。県は要支援約3200戸で作業が完了したと報告した一方で、一般の被災者向けには自衛隊の対応を要請する措置は見送り。「既に自費で実施した人との公平性などを踏まえた」と理由を説明している。

 一方、7日の県議会総務防災常任委員会で、県の岡本和貴防災危機管理部長は、県の災害対策本部の設置が台風翌日になったことを巡り「もっと早い段階で知事に対策本部設置を要請・進言すべきだったという思いもある」と述べた。県備蓄物資の提供が、全て市町村の要請を受けてからだったことも判明した。

◆修理支援へ制度拡充 首相表明

 安倍晋三首相は7日の衆院本会議で、台風15号に伴う本県の住宅被害に関し「災害救助法の制度を拡充し、一部損壊のうち、屋根などに日常生活に支障を来す程度の被害が生じた住宅については支援対象とする」と述べた。

 災害救助法に基づく現行の修理費支援制度は、原則として半壊か大規模半壊が対象。しかし本県では、台風による強風で瓦が飛び、その後の大雨で屋内が水浸しになる被害が多く生じている。


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