税収減、強まる国依存 経常収支比率7年ぶり改善 歳入歳出は過去最大 10年度県内54市町村決算

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 千葉県は、県内54市町村の2010年度普通会計決算と健全化判断比率の概要(見込み)をまとめた。景気低迷の影響で税収は2年連続で減少した一方、地方交付税や県支出金の増加などで歳入・歳出とも過去最大となった。赤字の自治体はなく、財政の硬直性を示す経常収支比率は、市町村平均で前年度比2・6ポイント減の87・8%と3年連続で低下。注意を要する90%を7年ぶりに下回るなど財政指標の改善がみられた。健全化判断比率4指標はすべての市町村が早期健全化基準を下回ったが、県は「自主財源による改善ではなく、本来の財政健全化にはほど遠い」としている。

 県市町村課によると、54市町村の歳入総額は前年度比1・2%増の約2兆18億円。市町村税は1・6%減の9488億円で、5年ぶりに減少した前年度に続き2年連続の減収。個人所得の低迷で個人の市町村民税が6・2%減少した。繰入金も財政調整基金の取り崩し減少などで39・3%減り275億円となった。一方、地方交付税は地域活性化・雇用等臨時特例費の創設などで29・6%増の1513億円、県支出金も子ども手当創設などにより25・6%増の903億円といずれも大幅に増加した。

 歳出総額は前年度比1・0%増の1兆9271億円。歳出の約半分を占める義務的経費は9780億円で9・8%アップ。給与カットなどで人件費は減少したものの、子ども手当の創設や生活保護費の増加で扶助費が35・1%と大幅アップし10年連続で増加した。投資的経費は4・2%減の2301億円で、2年ぶりに減少した。

 債務総額は2兆4527億円で前年度末に対し2・3%増、積立金は同13・2%増の2634億円で4年ぶりに増加に転じた。

 経常収支比率は、注意を要するとされる90%を上回ったのは前年度比7減の19市町。最高は千葉市と君津市の97・7%で、柏市の95・3%が続く。低かったのは、80%を切った長南町の78・1%、南房総市の79・7%のほか、東庄町80・1%など。地方交付税や臨時財政対策債など国からの財源増が、扶助費などの経常的経費を上回ったことで、平均的に前年度より改善した。