銃猟など規制撤廃 千葉県、シカ捕獲強化へ

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 農作物に被害をもたらすシカの捕獲強化へ、千葉県は銃などによる狩猟の規制を撤廃する。県内に約1万2千頭いると推定されるシカの繁殖ペースに捕獲が追い付いていないためだ。このほか、狩猟免許の試験会場も増やしたり、より正確な生息数の把握にも乗り出す。

 県農地・農村振興課などによると、2015年度の獣類別の県内被害額は、イノシシの2億1千万円を筆頭に、ハクビシン4900万円、サル1700万円、シカ1100万円などと続く。

 このうち、県内のシカ生息数は適正規模の10倍前後に当たる約1万2千頭と推定(15年)。同年度の捕獲数は4465頭に上ったが、雌が年に1頭産めばこのペースでも毎年約6千頭ずつ増える計算だ。

 銃による狩猟は、これまで市町村ごとに10人程度のグループ1~2組で行われ、1人当たりの年間捕獲数が銃で20頭、わなと網で40頭にそれぞれ制限されていた。

 次の猟期が始まる11月15日からは、これらの規制をすべて撤廃。ハンター自体も増やそうと、昨年3月には狩猟免許の試験会場も拡大した。射撃場がある市原市に加え、南房総市では「わな」の狩猟免許も取れる。

 シカの目撃情報が増えているという市原市の担当者は「イノシシを狙う猟師がシカを見つけても駆除できる」と規制撤廃を歓迎する。

 一方で「もともと捕獲数の少ない、趣味の狩猟で規制が撤廃されても大きな期待はできない。まとめて駆除できる方法を認めてほしい」(君津市の担当者)とより大規模な捕獲を求める声も。

 こうした中、県はシカのより正確な生息数を把握するため、これまでのふんの量に加え、捕獲数や捕獲地の要素を加えた新たな推計法を採用。この推計に基づき、市町村に対し捕獲数の目安を示すという。

 このほか、ハクビシンやアライグマの小型獣用わなの設置要件を緩和し、ニホンザルの捕獲に使う空気銃の使用も認める。