栄町は77%超減少 郡部顕著、千葉市内でも 有識者会議2040年推計

 地方から大都市への人口流出が現在のペースで続けば、30年間で20~30代の女性が半分以下に減る自治体は896市区町村に上るとの試算を、有識者らでつくる「日本創成会議」の分科会が8日発表した。過疎地を中心に全自治体の半数に当たる。千葉県内では東部と南部を中心に27市区町が含まれる。座長の増田寛也元総務相は記者会見で「自治体の運営が難しくなり、将来消滅する可能性がある」と地域崩壊の危機を指摘。魅力ある地方の拠点都市をつくるといった東京一極集中の是正や、出生率を上げるための対策を提言した。

 日本創成会議の試算によると、千葉県内では東部や南部を中心に27市区町で20~30代の女性が30年間で半分以下になるという。とりわけ栄町(77・3%減)、長南町(72・0%減)、鋸南町(70・1%減)は3割以下に落ち込む。

 こうした傾向は自治体規模の小さい町に顕著で、一宮町(26・7%減)、酒々井町(47・6%減)を除く14の町が半分以下になるという。県内唯一の村である長生村は43・8%減と試算された。

 4月の法改正で新たに「過疎地域」に追加された勝浦市も58・2%減。政令市の千葉市でも、花見川区が54・1%減、若葉区は47・1%減だった。

 これに対し、減少率が最も小さかったのは千葉市緑区の2・6%減。次いで八千代市の11・3%減、県都である千葉市中央区の11・4%減と続き、当面、人口増が見込まれる地域が並んだ。

 減少率が最も大きかった栄町で現在のペースで人口流出が続けば、2040年の町人口は現在のおよそ半分の約1万2千人にまで減るという。

 同町では、中学生以下の子どもが複数いる世帯が転入(一戸建て)してきた際の「子ども加算金」のほか、第2子以降への「誕生祝い金」の支給を4月からスタート。町担当者は「人口減少を何とか食い止めるため町の魅力を発信したい」と話している。

 ◇将来推計人口 国立社会保障・人口問題研究所がおおむね5年ごとに公表する。政府がつくる各種の長期計画の基礎資料となる。国勢調査や人口動態統計などのデータから将来の出生率や死亡率を仮定し、日本の総人口や都道府県別・市区町村別の人口が数十年後にどう変化するかを算出する。日本創成会議の分科会は今回、2040年の将来推計人口を基に、毎年6万~8万人程度が地方から大都市圏に流出する現在の状況が続くと想定して、若年女性の数を試算した。


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