介護食開発、コンビナート強化 千葉県、産業振興へ5重点施策

 製造業の海外シフトや人口減少など県内企業を取り巻く社会経済情勢が変化する中、県は、県内経済の持続的発展に向けた取り組みの指針となる「明日のちばを創る!産業振興ビジョン」をまとめた。京葉臨海コンビナートへの新たな設備投資を促進するため緑化規制の見直しや、超高齢社会を見据えた介護食や在宅食の開発をはじめとする健康長寿産業の育成振興など5項目を掲げ、重点的に施策を展開する。

 国際競争の激化や内需低迷で京葉臨海コンビナートでは、石油化学の製造設備停止や鉄鋼の高炉休止など事業再編や集約化が進む一方、安倍政権が掲げる経済政策アベノミクスでは、国民の健康寿命の延長や地域資源で稼ぐ社会の実現など日本再興戦略を重要な柱としている。

 今回の産業振興ビジョンはこうした情勢を踏まえ、重点事業として(1)京葉臨海コンビナートの競争力強化(2)健康長寿産業の育成と振興(3)戦略的な企業誘致の推進(4)地域活性化の好循環を生み出す地域資源の活用(5)起業・創業の活発化-の5項目を掲げた。

 コンビナートでは、既存企業の再投資を支援する立地企業補助金を新設するほか、設備投資を促すため緑化規制を見直し。房総臨海と木更津南部地域では4月から工業用水料金を引き下げ、競争力強化を支援する。

 健康長寿産業の育成に向け、医療現場のニーズとものづくり企業のマッチングを図り医工連携を推進。超高齢社会を見据え、医療機関とともに介護食や高齢者向けの在宅食の開発などを支援する。

 地域活性化では、地域資源のブランド化推進や海洋再生可能エネルギーの導入を研究。起業の活発化に向けては、ベンチャー企業だけでなく、女性や若者、シニアなど起業家の特性に配慮し、商工団体や金融機関と連携した総合的な支援を目指すという。

 森田健作知事は「市町村や民間団体としっかり協力し、オール千葉の体制で、本県の活性化に取り組んでいきたい」と意気込みを示した。


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