88歳夫殺意を否認 「意識なく分からない」 八千代妻殺害

千葉地裁
千葉地裁

 八千代市の自宅で昨年6月、当時88歳の妻を殺害したとして、殺人の罪に問われた無職、奥村修三被告(88)の裁判員裁判の初公判が3日、千葉地裁(前田巌裁判長)で開かれ、被告は「殺意は持っていない。その日から意識不明だったので分からない」と否認した。弁護側は起訴内容を認めた上で、心神喪失状態だったとして刑事責任能力について争う姿勢を示した。

 冒頭陳述で検察側は、認知症だった妻の介護や税金の支払いなどで将来に不安を抱えており、心中を図ったと指摘。警察への通報時には「妻を殺した」と明確に状況を説明していたことなどから「自分の行動を制御できる状態ではあった」と述べた。

 弁護側は犯行時、介護疲れや健康状態への不安などから、重いうつ病を患っていたと説明。前日に持病のヘルニアが再発し、パニック状態で犯行に及んだと指摘した。「心神喪失状態だった」「被告は愛妻家で妻に殺意を抱いたことはなかった」と主張した。

 起訴状などによると、昨年6月14日ごろ、八千代市内の自宅で、妻のあき子さんの胸や左腹部を包丁で刺すなどして殺害したとされる。


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