右からの歩行者に注意! 車ライト構造に落とし穴 県警が死亡事故分析

  • LINEで送る

 ドライバーは右からの歩行者に注意-。県内で過去10年間に起きた交通死亡事故のうち、自動車が右側から来た歩行者をはね死亡させるケースが、左からよりも多かったことが県警の分析で分かった。中でも、昨年は3倍超と大きく上回り、とりわけ夕暮れから夜間の発生が多発。背景には「右ライトの照らす距離が左ライトよりも短い」という自動車の構造上の問題、高齢者の判断能力など意外な盲点が浮かび上がってくる。

 12年連続で死者が減少中の本県だが、今年は死亡事故が急増中。道路横断中の歩行者がはねられるケースが多いことから県警は過去10年間の事故をあらためて分析した。

 その結果、いずれの年も車から見て「右からの歩行者」が「左から」を上回ったほか、2009~11年の3年間は左45人に対し右87人(1・9倍)。11年に限ると、左9人に対し右29人で、実に3・2倍に上った。

 これら歩行者の死亡事故を時間帯でみると、夕暮れから夜間、早朝に目立ち、特に午後6~7時に多発。また、高齢者が犠牲となる点も全国的な傾向だ。

 「ドライバーにとって右側は気付きにくい」と推測するのは県警交通総務課。対向車がまぶしくないよう、国の保安基準で右ライトが照らす距離は左ライトより短くなっている。加えて左側は街路灯のおかげで歩行者の存在に気付きやすい。

 また、大半のライトは、下向き状態(ロービーム)で照らせる限界は前方約40メートル。歩行者に気付いてブレーキをかけても、速度によっては間に合わない場合もある。

 一方、歩行者が「自分に気付いて止まってくれる」と思い込んで道路を渡る例も目立つ。

 ただでさえ夜間は車との距離感や走行スピードを把握しづらいだけに、同課は「とりわけ高齢者は視覚や判断能力が低下してくる」と分析。

 こうした自動車の構造上の問題も含め県警は「ドライバーは緊張感を持って運転を。歩行者は反射材を着けたり目立つ服を着て」と一層の注意を呼び掛けている。