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長男「母殺してない」 金銭巡りトラブルと検察 九十九里浜切断遺体初公判

 九十九里浜で2018年9~10月、八街市の山田容子さん=当時(75)=の切断遺体が相次いで見つかった事件で、殺人と死体損壊・遺棄の罪に問われた長男、基裕被告(39)の裁判員裁判の初公判が7日、千葉地裁(安藤範樹裁判長)で開かれた。被告は「死体損壊・遺棄は認めるが、母を殺していない」と起訴内容を一部否認し、弁護側も殺人について無罪を主張した。

 起訴状などによると、18年9月25~27日、八街市八街ほの自宅で、容子さんの首を圧迫して殺害。のこぎりなどで遺体を切断し、各部位を大網白里市四天木の堀川などに遺棄したとされる。

 冒頭陳述で検察側は、事件の数カ月前、同居していた妻が容子さんから繰り返し小言を言われ実家に戻り、別居した経緯を説明。妻と別居後も老人ホーム入所や家族信託の契約を巡って、容子さんとの関係が悪化し「金銭トラブルとなり、かねてからの不満を抑えられず、とっさに殺意が芽生え首を絞めた」と指摘した。

 さらに、頭部などに首を圧迫された際に生じる形跡があり「自己の暴行で死亡したからこそ切断してまで証拠隠滅した」と批判。妻に「もめて、どっか行っちゃった」とメッセージを送るなど「被害者の生存を装っていた」とも訴えた。

 弁護側は「首の圧迫方法を検察は明らかにしていない。強い力で圧迫された痕跡もない」と反論。遺体の腰と背中に強い力が加わり、皮下組織が筋組織からはがれ落ちた皮膚損傷があったとして「肺や心臓が酸欠になる脂肪塞栓症の可能性が高い」と主張した。

 一方で「殺害の動機はない」とした上で、口論となった際、包丁を持ち出した容子さんの肩を揺さぶるなどしたと説明。ただ、殺害を隠すため遺体を捨てたとする検察側の主張に対し「暴行で死んだと思い、気が動転した。今後どうなるのかと思い、死を隠そうと安易な考えにとらわれた」と指摘した。


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