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台風12号接近で千葉県内警戒 全域で激しい雨の恐れ 避難所開設も

はがれ落ちたままの天井を不安そうに見つめる遠藤さん=23日、南房総市富浦町
はがれ落ちたままの天井を不安そうに見つめる遠藤さん=23日、南房総市富浦町

 台風12号は日本の南から北上を続け、24日夕方から夜の初めごろにかけて千葉県に最接近する見込み。大雨や強風、高波に注意が必要だ。昨年の房総半島台風(15号)の爪痕が残る千葉県内は23日、教訓を生かし備えを急いだ。県も同日、臨時庁議を開き有事の情報共有などを確認した。

 銚子地方気象台によると、24日は海上を中心に強風が見込まれ、最大風速は北東部と夷隅・安房の海上で25メートル、北東部の陸上で20メートルと予想。太平洋沿岸は24日昼前から大しけとなり、波の高さは6~7メートルを見込む。

 24日夕方にかけての県内全域は1時間に30ミリ以上の激しい雨が降る恐れがある。同日午後6時までの降水量は多いところで180ミリ、25日午後6時までの24時間では50~100ミリが見込まれる。

 昨年の房総半島台風で被災した障害者の就労継続支援施設「富浦作業所」(南房総市)を運営する遠藤マツヱさん(87)は、ブルーシートが張られたままの作業場を見つめ「進路次第では接近する恐れもある」と気象情報を注視。

 昨年の台風では国指定の伝統的工芸品「房州うちわ」を作る木造の作業場が半壊。天井は大きくはがれ落ちたままだ。本年度中の修復を目指して地元業者に依頼しているが、順番待ちで設計すら終わっていない。

 教訓を踏まえ、強風で飛ばされる可能性がある物はあらかじめ家屋や物置の中に移動した。それでも「もしまた、木っ端みじんにされたら元も子もなくなる」と声を落とした。

 イルカの観察サービスを手掛ける「銚子海洋研究所」(銚子市)は昨秋、台風による停電に見舞われた。宮内幸雄所長(63)は「どのような勢力であれ、台風は油断はできない」と警戒を強める。

 同市漁協も「各漁船は天気状況を見ながらロープを二重にして係留するなどの対処をしているだろう」(担当者)。24日は漁に出る船はほとんどないという。

 県庁では23日夕、幹部職員を集めた臨時庁議が開かれた。森田健作知事は初動が遅れた房総半島台風などを教訓に「全庁で情報を共有し、気象状況の変化に即応した態勢を準備するなど被害を最小限に抑えるために気を引き締めて対応を」と呼び掛けた。

 警報が出ていない段階でも担当課や出先機関の職員による「情報収集体制」に移行。24日未明の時間帯も警戒を続ける。

 県は今年6月、地域防災計画を改定。「最悪事態を想定」「空振りは許されるが見逃しは許されない」といった基本理念を打ち出した。

 船橋市は23日、台風12号の接近に伴い土砂災害の恐れがあるとして、同日午後4時、公民館など市内28カ所を避難所として開設したと発表した。


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