多くは「柔道」現場に不安 千葉県教委、研修会で対応 中学校春から武道必修化

 4月から中学校の保健体育の授業で必修化される武道。県内では多くの学校が「柔道」を選ぶとみられるが、全国的には過去に死亡につながる重大事故も起きており、現場からは安全面に対する不安が聞こえてくる。千葉県教委は教諭向けに研修会を開くなど安全対策に力を入れる方針だが、実際に授業を担当する教諭の中には「生徒がけがをする可能性もあり心配だ」との本音ものぞく。

 武道の必修化は「伝統と文化の尊重」をうたった2006年の教育基本法改正を受け、文科省が学習指導要領を改訂、その中に盛り込まれた。

 現在、学校授業における柔道は「ダンス」なども含めた選択科目の一つだが、4月からは中学1、2年生の男女が主に「柔道」や「剣道」「相撲」のいずれかを習うことになる。

 県教委が10年に行った調査では、公立383中学のうち少なくとも6割以上が柔道の授業を取り入れており、4月以降も多くが柔道を採用しそうだ。

 一方で、学校事故を分析してきた名古屋大学の内田良准教授によると、1983年度から2010年度までに柔道事故で命を落とした中高生は114人。うち、14人が授業中の事故だった。

 実際に教える側からも心配は尽きない。柔道の指導経験がある上総地域の20代の女性教諭は、礼儀作法や思いやりを学べる柔道の必要性を感じながらも「専門家ではないので指導に自信が持てない」。東葛の別の男性教諭は「生徒がけがをする可能性もあり不安だ」と語った。


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