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新型コロナウイルス情報

【新型コロナ】「限界」「苦しい」 終息見えず諦め、落胆 緊急事態宣言延長

大型連休中は例年にぎわいを見せるとみうら枇杷倶楽部周辺。駐車場が閉鎖され、静けさが漂う=2日、南房総市
大型連休中は例年にぎわいを見せるとみうら枇杷倶楽部周辺。駐車場が閉鎖され、静けさが漂う=2日、南房総市
施設内を消毒し、新型コロナウイルスなどの感染防止に細心の注意を払う=1日、市原市椎津の第2クローバー学園
施設内を消毒し、新型コロナウイルスなどの感染防止に細心の注意を払う=1日、市原市椎津の第2クローバー学園

 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言は4日、31日まで延長されることが決まった。千葉県内は一時期に比べ減少傾向にあるとはいえ、新たな感染者は連日報告され、予断を許さない状況には変わりない。終わりの見えぬ命を守る闘いを強いられる県民の間では、諦めと落胆が交錯する。

◆宿泊

 「覚悟はしていたが、経営が本当に苦しい。このままでは廃業するところも出てくる」。緊急事態宣言の延長に、南房総市観光協会の堀江洋一会長(52)は危機感を強める。

 影響は深刻だ。例年、大型連休中に県内外から多くの観光客が訪れる同市だが、市の自粛要請を受け、すべての道の駅が6日まで臨時休業。ホテルや旅館など宿泊施設も約6割が休業している。堀江会長によると、市内宿泊施設の4月の予約数は昨年比8割減、5月も9割減少。自身が営む民宿も当初は予約で埋まっていたが、休業によりすべて断ったという。

 「昨年の台風被害から客が戻りかけていたのに、再び先が見えなくなった。観光業は一番早くダメージを受け、回復するのが遅い業種。宣言を延長するのなら、支援策を増やして」と訴えた。

◆ライブハウス

 茂原市本納のライブハウス「スタジオクローヴ」では、4月1日からライブハウスの営業を自粛。収入の柱となっていた外部イベントでの音響も3月上旬から中止が相次ぎ、現在は全く仕事がない。ライブハウスは5月末までの自粛を決めているが、代表の松本美夏さん(44)は「このような状況が夏まで続いたら持たない」。

 緊急事態宣言の延長について、店主で夫の匡広さん(53)は「自粛は仕方がないが、我慢してもまた延長になるかもしれないと思うと、終わりが見えず苦しい」と吐露した。

 厳しい状況に置かれる中、クローヴではチームを編成して顧客に応じたオリジナル曲を作り、インターネットとカラオケで配信する事業を立ち上げることにした。松本さんは「ポストコロナの時代は今まで通りのやり方では通用しない。自分たちができることを模索したい」とした。

◆福祉施設

 「入所者が元気でいるためには延長しかない」。市原市椎津の障害者支援施設「第2クローバー学園」の伊東朝美施設長(62)は一定の理解を示す。

 これまで主に知的障害のある入所者や通所利用者の外出自粛、検温、施設の消毒徹底など感染予防に細心の注意を払ってきた。一方、期限延長前に7月の「そうめん流し」、8月の「納涼祭」は中止を決めた。

 延長について、50人の入所者などに対しては、不安にならない伝え方を心掛け、これまでの協力に感謝しながら説明したという。

 「施設外へ出掛けられないのは辛い」とも述べ、週に1度カフェを開催し入所者の楽しみづくりに工夫している。

◇7日再開の事業者も

 緊急事態宣言は延長されたが、当初の予定通り、7日からの営業再開を模索する事業者も。

◆釣り船

 釣り船は、例年なら大型連休は県内外の客でにぎわう書き入れ時。いすみ市で釣り船「新幸丸」を営む山口新一さん(56)によると、市内の釣り船は感染拡大防止へ自主休業している。「経営に大打撃を受けるが、命を守る決断をした」と力を込める。

 ただ、休業しても国からは無補償。7日から定員の削減など最大限の感染予防策を講じて再開する。新型コロナが終息しない現状を憂い「緊急事態宣言の延長は仕方ない」と理解を示しつつ「国が営業自粛と補償をセットにしてくれれば」と要望した。

◆飲食

 「来客は期待できないが、時短営業や換気、消毒を徹底してとりあえず7日に予定通り再開し様子を見たい」と複雑な胸中を明かすのは、東金市内の飲食店「会席亭かくじゅう」の永井清社長(70)。

 宴会の予約がゼロになり臨時休業に追い込まれている。「給付金など金銭面での支援策が出てきているが、長期化すると財政ももたないのでは」とやみくもな延長には懐疑的だ。

 「小売店の入店制限のような感染防止策を講じながら経済が少しずつ回るよう、行動面での指針をより充実させてほしい」と求める。


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