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新型コロナウイルス情報

千葉県内初、新型コロナ死者 東庄ではクラスター 障害者施設58人感染

新型コロナウイルスの感染者58人が確認された障害者施設「北総育成園」=28日午後、東庄町
新型コロナウイルスの感染者58人が確認された障害者施設「北総育成園」=28日午後、東庄町
新型コロナウイルス感染者の千葉県内初の死亡を受け会見する森田知事(中央)=28日午後、県庁
新型コロナウイルス感染者の千葉県内初の死亡を受け会見する森田知事(中央)=28日午後、県庁

 千葉県は28日、新型コロナウイルスに感染し県内医療機関に入院していた感染者1人が27日深夜に死亡したと発表した。県内での感染者死亡は初めて。東庄町の知的障害者施設「北総育成園」では職員と利用者の計58人の感染が判明した。県はクラスター(集団感染)が発生したとみて利用者を施設内で隔離・治療、職員は入院させ、施設全体の消毒を行う。同園は船橋市の指定管理施設。森田健作知事は緊急記者会見し「大変重大な事態。船橋市と連携し、国の支援を受けて万全の対応をしたい」と述べた。

 県は、死者について遺族の意向として性別や年代などは公表していない。県によると、死者は今月5日ごろに下痢や倦怠(けんたい)感などの症状が出た。徐々に重症化した。

 森田知事は28日、県庁で開いた緊急記者会見で「亡くなられた方が出たのは残念でならない。(新型コロナの感染防止へ)より一層気を引き締めて取り組むよう改めて認識した」と述べた。

 北総育成園では、調理員を務める香取市の40代女性の感染が確認された。肺炎の症状があり、39度台の発熱という。感染経路は不明。

 県によると、調理員は23日に38・9度の熱があり、出勤せず県外クリニックを受診。翌日、出勤したが早退し、別の県内クリニックで診察を受けた。27日に県内病院で検体採取を行って陽性が判明。28日、別の県内病院に入院した。通勤には自家用車を用いており、24日以降、自宅療養していた。

 同施設内では3月中旬ごろから下旬にかけて、職員と20~80代の入所者複数が発熱。28日に調理員以外にもPCR検査を行った結果、利用者26人と職員31人の計57人の感染が確認された。このうち26人は無症状という。

 同夜、再び会見した森田知事は「発熱や倦怠感などがある職員を出勤させないよう求めていた。職員が責任感から出勤したと思うが、利用者に多くの影響を及ぼしたと考える」と指摘する一方、「県民にも発熱や倦怠感などがあった場合には自宅療養をお願いする」と呼びかけた。

 北総育成園は船橋市が設置する指定管理施設。県によると、職員67人が従事し、障害者70人が入所している。発熱のあった職員は自宅待機しており、入所者は施設内の個室にとどまっているという。職員の家族の健康観察も行う。

 きょう29日、他の入所者42人と短期入所者6人、通所者3人の検査も行う。

 松戸徹船橋市長も28日夜、臨時会見を開き「県などと連携し施設内で入所者の隔離治療を行う。市としては必要な物資を送り入所者を支援する」と述べた。医療用マスクやアルコール消毒液、ゴーグルや防護服を送った。

 市によると、同施設は知的障害者が宿泊しながら農耕や園芸、木工などの作業を行う施設で、入所者は20代~80代。比較的重度の知的障害者が多い。

 北総育成園は住宅地からは離れた場所にある。28日午後、園施設は部分的に明かりが付いていたが、周囲に人けはなく、ひっそりと静まりかえっていた。

◇クラスター 小規模な集団感染や、それによってできた感染者の集団を意味する。新型コロナウイルスによる肺炎は、8割が他の人に感染させないが、一部の人が複数に感染させて拡大している恐れがある。クラスターが次のクラスターを生み出すという感染の連鎖が各地で起きると、感染者が爆発的に増えるため、政府はクラスターの発生防止が極めて重要と位置づけている。


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