【野田女児虐待死】母不在時「頭10回殴られる」 心愛さん、父からの暴力を担任教諭に泣きながら訴えた

栗原心愛さん(写真の一部を加工してあります)
栗原心愛さん(写真の一部を加工してあります)

 千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が昨年1月、自宅浴室で死亡した虐待事件で、傷害致死などの罪に問われた父親、勇一郎被告(42)の裁判員裁判第5回公判が28日、千葉地裁(前田巌裁判長)で開かれ、3年時の担任教諭が証人として出廷した。担任教諭は心愛さんが学校アンケートに被告からの暴力があると回答した後に話を聞いた際、「(心愛さんが)お母さんがいない時にグーで頭を10回ぐらい殴られる」と説明していたと証言した。

 心愛さんは2017年11月6日、学校のアンケートで「お父さんにぼう力を受けています」と訴えていた。担任教諭はアンケート記入の翌日、心愛さんから事情を聴いた。

 心愛さんは暴力が始まった時期について、17年7月ごろに勇一郎被告に連れられて沖縄県から野田市の祖父母宅に転居してきて間もなくと説明した。9月ごろには沖縄県から母親(33)を招き、アパートでの暮らしが始まったが、「お母さんは味方してくれるけど、お父さんは『保護者だ』と言ってお母さんの言うことを聞いてくれない」とも訴えたという。

 アンケート記入日にも暴力があったといい「頭、背中、首を蹴られた。今も頭が痛い」と泣きながら訴えた。数日前には心愛さんの目が赤くなっており、当時は「結膜炎」と答えていたが、改めて聞くと「お父さんに殴られた」と話したという。

 県検証委員会の報告書などによると、アンケートがきっかけとなり、心愛さんは17年11月7日に県柏児童相談所に一時保護された。心愛さんは勇一郎被告との面会では泣き「家で待っている」と差し出した被告の手を拒んだとされるが、児相は12月に一時保護解除を決めた。18年1月、被告は学校アンケートを渡すように要求し、野田市教育委員会の担当者が写しを渡した。

 第5回公判では、児相職員の尋問も行われた。証人尋問は3月4日の第7回公判までで、終了後の4~6日に被告人質問が予定されている。公判は9日の第10回で結審し、19日に判決が言い渡される見通し。

 今月21日の初公判で勇一郎被告は、傷害致死罪の成立は争わないとしながらも「シャワーで冷水を浴びせ続けるなどの暴行をしたことはない」などと起訴内容を一部否認した。

 起訴状によると、勇一郎被告はおととし12月30日~昨年1月3日ごろ、自宅で、心愛さんに暴行して胸骨骨折などのけがを負わせ、22~24日には心愛さんに食事を与えず、シャワーで冷水を浴びせ、飢餓や強いストレス状態にさせて死なせたなどとされる。


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