災害義援金申請書に辞退届同封 佐倉市釈明「推奨の意図ない」

佐倉市が同封した災害義援金辞退届
佐倉市が同封した災害義援金辞退届

 昨年秋に相次いで千葉県内を襲った台風15、19号と記録的豪雨で被災した佐倉市が、被災者を対象に支給される県災害義援金の申請書類に、義援金の辞退届も同封していたことが21日、市などへの取材で分かった。市は「事務手続きをスムーズにするためで、決して辞退を推奨するわけではない」と説明しているが、被災者の誤解を招きかねない行為に「もう少し配慮すれば良かった」と釈明。改めて被災者支援における事務手続きの難しさが浮き彫りになった。

 災害義援金は市町村による罹災(りさい)証明の被害判定に基づき、被災者に支給される。1世帯ごとには全壊被害30万円、半壊15万円、床上浸水3万円。半壊に至らない屋根瓦の損壊や雨漏りが広範囲に生じたことを踏まえ、一部損壊にも1万円を配分する。

 災害対策などを担当する佐倉市危機管理室によると、今月10日までの3次申請分までで、全壊や半壊、床上浸水を含めて計1526世帯、総額1953万円が支給される。

 同室の担当者は「東日本大震災の際、義援金の辞退の申し出があったので、今回も義援金を受けなくてもいいという人の意思を確認するため、辞退届を同封した」と説明。その上で、「義援金は全国の人たちの気持ち。追加配分があった際、辞退者に何度も義援金の申請書類を送付するのは申し訳ないと考えた」と強調した。

 県防災政策課の担当者は「事務手続きの仕方は各自治体に任せている。佐倉市の場合、支給事務の管理を適切に行う上でのことなのかは分からないが、義援金の辞退を強要するようなことにつながるのであれば本末転倒だ」と話した。


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