需要高まる遺品整理士 無許可、不法投棄の懸念も 健全化へ業界団体

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 高齢化や核家族の増加で需要が高まっている遺品整理士。昨今の「孤独死」問題も背景に参入業者は増えているという。一方で、業者の中には一般廃棄物の許可を得ずに業務を請け負うなどのケースもあるといい、質の低下を懸念する声も。こうした中、業界の健全化へ遺品整理に携わる人々が「遺品整理士認定協会」を立ち上げ。関係法規の順守など業者の育成に乗り出した。

 2010年の国勢調査結果によると、千葉県内の核家族は約150万世帯、高齢者のみと思われるのは約46万世帯。10年前と比べ核家族は11%増、高齢者にいたっては実に1・8倍と急増している。

 核家族の場合、1人が亡くなると、葬儀などに追われる遺族が数日で遺品を整理することは難しい。高齢者のみの世帯ではさらに困難だ。

 こうした中、近年注目を集めているのが「遺品整理士」。故人の思いがこもった品々を“供養”の観点を重視しながら扱う専門家で、同協会が育成を手がけている。

 需要が高まっている一方で、問題視されているのが遺品の不法投棄だ。

 遺族に代わり遺品を形見分けし、残りを供養して処分する整理士の仕事。現状では、リサイクル業や清掃業者のほか、いわゆる“便利屋”が参入しているが、中には一般廃棄物やリサイクル品を区別なく処分するケースもあるという。

 また、参入者の急増に対し、20年ほど前から県内で遺品整理をしているアンシン(白井市)は「誰にでもできると思っているのではないか」とサービスの質の低下を懸念する。

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 遺品整理の仕事を通じて若者が生きる意味を見いだす姿を描いた映画『アントキノイノチ』が県内15劇場など全国で公開が始まった。第35回モントリオール世界映画祭イノベーションアワード受賞作。