柏にフランス城 優美なロココ様式再現 独学で建築、完成に30年 城主・高丸さん「出会い大切にする場に」

柏市にフランス城を建築した高丸重信さん
柏市にフランス城を建築した高丸重信さん
「シャトー・ド・コーマル」の内部=柏市
「シャトー・ド・コーマル」の内部=柏市

 柏市の閑静な住宅街にフランス城主会が認めた本物の「城」がある。城主で元建築デザイナーの高丸重信(こうまる・しげのぶ)さん(75)の名前にちなみ、呼び名は「シャトー・ド・コーマル」。33歳から建造を始め「妥協せず納得いくものを造りたかった」と約30年かけ完成した。

 「シャトー」はフランス語で「城」の意味。コーマル城は、貝殻などで装飾された優美な18世紀のロココ様式を日本の住宅サイズに合わせて再現した。シャンデリアや赤のじゅうたん、金色に縁取りされた壁が豪華さを際立たせる。内装や装飾品のほとんどが手作りで、礼拝堂も自ら彫刻した。今も改良を重ねている。

 全国から多くの人が足を運び、初めての来城者は妻の喜久子さん(66)が案内する。装飾品の解説や建築の苦労話が人気だ。高丸さんは一室のカフェで作業をしながら、質問に答えたり、今後の構想を話したりする。

 高丸さんには幼い頃からヨーロッパの城への憧れがあった。大学は法学部だったが、卒業後にフランスやイギリスなどヨーロッパ各地を巡り、独学で建築を学んだ。

 24歳でデザイン事務所を立ち上げ、同時に資金を集めるためにフランス風中華料理店も開店。32歳のときに現在の場所に土地を購入した。

 1982年に手紙を送ったことがきっかけで、フランス城主会会長から認定を受けて正式な城となった。

 集った人が芸術や文学などの話に花を咲かせ教養を深める「サロン文化」の魅力を伝える高丸さん。城ではお茶会やチェンバロの鑑賞会も開かれ、「知識があればいろいろな人と楽しく話ができる。膝をつき合わせて情報交換をするような、出会いを大切にする場にしてほしい」と笑顔で話した。

 コーマル城は火曜日定休。


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