進まぬ盲導犬育成 県内37匹、貸与待つ障害者 普及阻む社会の無理解

松戸市で行われた交流会で盲導犬と歩く松井さん(「盲導犬を普及させる会」提供)
松戸市で行われた交流会で盲導犬と歩く松井さん(「盲導犬を普及させる会」提供)

 視覚障害者の歩行をサポートする盲導犬の普及が進んでいない。千葉県内では37匹に対し、視覚障害1級(両眼で視力0・01以下)の人は4千人以上。全国でも約千匹の盲導犬が活動しているが、取得希望者は数千人に上るという。背景には高額な育成費用に加え、受け入れる側の認識不足を指摘する声も。ユーザーが安心して暮らせる社会づくりへ市民団体も普及に努めている。

 盲導犬は身体障害者補助犬法に基づき認定された犬で、体に装着されたハーネス(胴輪)を通して、ユーザーが街中を安全に歩けるように障害物を避けたり曲がり角を教えてくれる。

 同法は、公共交通機関などに盲導犬の受け入れを義務付け。やむを得ない場合を除いて同伴を拒むことはできない。だが、罰則がない「努力規定」のため、同伴が断られるケースが後を絶たず社会問題となっている。

 厚生労働省によると、全国では1067匹の盲導犬が現場で活動(11月1日現在)。千葉は37匹で全国9番目だが、「両眼で視力0・01以下」の視覚障害1級の障害者手帳を持つ人は4126人(県障害福祉課2010年度統計)、全国での盲導犬希望者は数千人に上るとみられる。

 普及が進まない事情として、育成費用が1匹約200万~500万円と高額で、視覚障害者が取得に関する情報を得にくいことなどが挙げられる。また、盲導犬を育成する全国の協会では貸与条件とされる視覚障害の程度に差があり、教育方法も異なっている。


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