原因は離岸流か 潮速く、地元も危険視 館山、勝浦で水難事故

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男性2人が流された館山市の布良海岸。海岸は遊泳禁止になっていた=12日午前11時ごろ
男性2人が流された館山市の布良海岸。海岸は遊泳禁止になっていた=12日午前11時ごろ

 夏休み真っただ中の11、12日に勝浦市と館山市の海岸で発生した水難事故。館山の海岸では沖へ向かう速い流れ「離岸流」が発生していたとみられ、近くに住む人も「潮の引きがものすごく速く、地元の人はまず入らない」と説明した。勝浦でも泳いでいた約40人が沖に流されており、海上保安庁や自治体などは海水浴場以外での遊泳を控え、離岸流にも注意するよう呼び掛けている。

 館山市の布良(めら)海岸で12日午前6時ごろ、「男性が沖合約20メートルで離岸流に流されて戻ってくることができない」と横須賀海上保安部に118番通報があった。遊泳中の18~19歳の男性5人が流され、3人は自力で岸に戻ったが、君津市の男性会社員(18)と木更津市の男子大学生(19)が行方不明になった。

 同保安部などは13日も朝から巡視船やヘリコプターで捜索を続け、13日夕に心肺停止状態の男性2人が見つかった。1人の死亡が確認され、同保安部は2人の身元と詳しい状況を調べている。

 同保安部などによると、行方不明の2人は高校時代の友人4人と11日夜から車で海岸を訪れていた。現場は岸から近い場所で急に深くなることなどから、遊泳禁止だった。館山市沿岸は台風10号の影響でうねりを伴った波があり、波浪注意報が出ていた。

 近隣住民によると、布良海岸にはキャンプや海水浴で訪れる人も多かったという。ただ、近くに住む男性は「あそこは昔から黒潮の流れが速く、危ない場所。漁船が流されたこともある」と指摘。別の男性(67)も「海岸は潮の引きがものすごく速く、昔から死亡者が多かった」と話した。

 勝浦市の守谷海水浴場でも、11日午後0時20分ごろ、「複数の遊泳者が沖に流され、男性1人が心肺停止状態」と、海水浴場の監視所から119番通報があった。遊泳中の約40人が沖に流され、八千代市の男性会社員(44)が溺れて死亡した。

 勝浦海上保安署によると、男性は妻、長男と3人で海水浴場を訪れていた。事故当時、勝浦市の沖合は台風10号の影響で波が高く、沖合約50メートルまでの遊泳区域から外に出ないよう、ライフセーバーらが注意喚起していた。