出馬できず不満か 妻と家庭内トラブルも 木更津市議殺害逮捕の娘婿

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 木更津市の石川哲久市議(71)=1期、同市中央2=が自宅マンションで殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された娘婿の無職、石川祥一容疑者(44)が、望んでいた今春の市議選への立候補ができなくなり、石川市議と仲たがいしていたことが11日までに、複数の関係者への取材で分かった。昨年春ごろに石川市議は祥一容疑者を後継者として周囲に紹介していたが、その後に2期目を目指して出馬を表明したため、県警は容疑者が不満を募らせた可能性もあるとみて、動機など事件の解明を進める。

 関係者によると、祥一容疑者は大手住宅メーカーに勤務していたが、石川市議が木更津に呼び寄せ、2017年秋ごろに県選出国会議員の私設秘書に転身。石川市議が「祥一に政治の勉強をさせたい」と頼み込んだという。

 当初、祥一容疑者は県議選への挑戦を目指していたが、木更津市選挙区での議席獲得は困難とみて、18年1月には石川市議の後継として今春の市議選に出馬することを家族会議などで決定。「市議を代わるのでよろしく」などと2人であいさつ回りをし、市議選挑戦を理由に同3月ごろ、秘書を辞めたという。

 同時期には、石川市議は副市長になることを模索していたとの情報もあり、関係者は「石川市議が副市長になり、祥一容疑者は市議を引き継ごうとしていたのでは」としている。

 しかし、石川市議が副市長になることはなく、2期目を目指して市議選立候補を表明。祥一容疑者は行き場がなくなり、石川市議とトラブルになったとみられる。「祥一がかわいそうだと話す人もいた」(関係者)という。

 また家庭内のトラブルを抱えていたことも判明。昨年5月、石川市議の娘である祥一容疑者の妻から「夫婦間の問題」について木更津署へ相談があり、署は妻に確認した上で同8月に問題ないと判断していた。ドメスティックバイオレンス(DV)の相談だったとみられる。事件当時、離婚協議中で、容疑者は実家がある岡山県で生活していた。

◆市役所で黙とう

 木更津駅周辺の中心市街地活性化に取り組んできた石川哲久市議を悼み、11日に木更津市役所であった中心市街地活性化協議会の総会では、冒頭に黙とうがささげられた。出席した委員や事務局の市職員ら約30人が哀悼の意を表した。