2018年11月18日 05:00 | 有料記事
千葉刑務所内の工場で働く受刑者=千葉市若葉区
3畳ほどの単独室。奥には洋式トイレや掃除用具が並ぶ
6人程度収容できる約10畳の共同室
刑務所から出所する受刑者が再び犯罪に関わらない社会を目指す「再犯防止推進法」が、2016年に施行。同法に基づき数値目標を定めた「再犯防止推進計画」は本年度からスタートした。法務省などは計画の実現には地域住民の協力が必要とし、「情報発信」に力を入れ始めた。10年以上の長期刑受刑者を対象とする「千葉刑務所」(千葉市若葉区、西見卓明所長)も「出所する受刑者の再犯防止には地域住民の理解が必要」と捉え、報道機関を受け入れて施設を公開。独居房や厳しい管理下にある作業工場…。“塀の中”の知られざる日常を取材した。
◆重厚な庁舎
千葉市中心街からほど近い千葉刑務所。取材の手続きを済ませて赤れんがの正門をくぐると、同じく赤れんが造りながら、さらに重厚な雰囲気の庁舎が待ち構える。
同所に収容された受刑者は、厳しい管理下で生活する。刑務作業中はもちろん、入浴中や就寝時間以降の私語は禁じられ、違反すれば懲罰を受けることも。施設内の移動の際は必ず刑務官が同伴する。
原則平日は午前6時半に起床し、1日3回の食事と約30分間の運動、夜約4時間の余暇活動以外はすべて作業時間。作業は受刑者の適性などを踏まえ、「木工」「革工」「金属」 ・・・
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