大型貨物車通行禁止 現場交差点と国道結ぶ350メートル 再発防止へ12月から 千葉市トレーラー横転3人死亡

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左折しようとした大型トレーラーが横転した殿川橋交差点。トレーラーが走行してきた写真手前の道路で大型貨物車の通行を禁止する=千葉市若葉区中野町
左折しようとした大型トレーラーが横転した殿川橋交差点。トレーラーが走行してきた写真手前の道路で大型貨物車の通行を禁止する=千葉市若葉区中野町

 千葉市若葉区中野町の県道交差点で大型トレーラーが横転し、下敷きになった軽乗用車の家族3人が死亡した事故を受け、県警と県公安委員会は、トレーラーが走行してきた現場周辺の道路で、大型貨物車の通行禁止を決めた。再発防止に向けた対策の一環で、12月から標識と案内板を設置して規制を始める方針。

 事故は9月8日朝に起きた。国道126号方面から来た大型トレーラーが、交差点を左折しようとして横転。対向車線で信号待ちをしていた軽乗用車の会社役員、吉田亮さん(43)=大網白里市季美の森南4=ら3人が、積み荷の鉄くずなどの下敷きになり死亡した。

 県警は、トレーラーを運転していた男性会社員(26)を自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で現行犯逮捕し、同過失致死容疑に切り替えて送検。千葉地検は勾留期限の同28日、処分保留で男性を釈放し、任意で事故原因などを調べている。

◆バスは規制除外

 規制する区間は、事故が起きた「殿川橋交差点」と国道126号「中野交差点」を結ぶ約350メートル。バスを除き、車両の総重量8トン以上か最大積載量5トン以上の貨物車が規制対象。迂回(うかい)には、殿川橋交差点から750メートルほど離れた「中野インター入口交差点」を通行することになる。

 県警は「事故を重く受けとめている。地元住民らからの強い再発防止の声があり規制する必要がある」と説明。周辺5カ所に標識、3カ所に案内板を設置する。

 事故から5日後、県警や道路管理者の千葉市、地元自治会は、道路調査や再発防止策を検討する現地診断を実施した。事故を起こしたトレーラー側の道路から左折した場合、交差点内で道路がセンターラインに向かって傾斜する“逆バンク”になっていることを確認。荷物を積んだ貨物車は特にバランスを崩す可能性があることから、通行禁止を決めた。

 県警交通規制課によると、大型車に関する通行規制は県内に約2千区間あり、昨年度は17区間を指定した。多くが騒音や震動の軽減を求める住民要望で実施され、「事故がきっかけの規制はまれなケース」としている。

◆「二度とないように」

 規制する区間は、国道126号と千葉東金道路中野インターチェンジを行き来する車の“抜け道”になっており、大型貨物車の通行量も多い。国道側から見ると、片側1車線のやや曲がりくねった下り坂になっている。事故現場に居合わせた近所の女性(49)は「細い道なのにトラックの通行が多い。子どもたちも通るので心配だった」と通行規制を歓迎する。

 事故現場には吉田さんらの冥福を祈る花が手向けられている。近くで会社を営む60代男性によると、花は定期的に新しくなっているという。交差点そばに住む女性(77)は「被害者の同級生や友人が訪れていた。今回のような悲しい事故は二度と起こらないでほしい」。自分のことのように願っていた。