国の天然記念物指定 「千葉県民の誇り」地元喜び 国際審査への好影響願う 【市原から世界へ チバニアン】

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国の天然記念物に指定された地磁気逆転地層=市原市田淵
国の天然記念物に指定された地磁気逆転地層=市原市田淵

 国の文化審議会による答申を経て、地球史のうち77万~12万6千年前の時代区分を「チバニアン(千葉時代)」と名付けるための根拠となった市原市田淵の地磁気逆転地層が15日、国の天然記念物に正式に指定された。地元の関係者は「千葉県民の誇り」などと喜びの声を上げ、チバニアンの命名を巡って国際学会が続ける審査への好影響や地域活性化に対する期待を膨らませた。

 地層は、房総半島の急激な地殻変動と養老川の侵食作用で露出し、更新世の前期と中期の境界を示すなどとして高く評価された。

 地域の“宝”を巡り、国際学会での審査が続く中、まずは国内の大きな吉報に地元の関係者は喜んだ。

 チバニアンに関する取材と執筆活動を続ける同市の児童文学作家、たからしげるさん(69)は「国の天然記念物というだけで価値がある。たくさんの人が見学に来たが、これからもっと来るのでは」と推測。世界基準の時代区分としても認定されるか否かを「国際学会でも早く決めてもらいたい」と次の展開を楽しみにした。

 「待ちに待ったニュースでうれしい」と興奮気味に話すのは、地域新聞「伝心柱」の発行で市南部の活性化を後押しする編集長の原地利忠さん(58)。「地元にとってチャンスだが、どう生かすかが課題」と分析し、「来た人にとって有意義な地域となるよう、伝心柱もそれを応援したい」と意気込みを語った。

 地層を「地球上の貴重な遺産」とみる小湊鉄道(石川晋平社長)も「必ずチバニアンの命名へのプラス材料になる」ともろ手を挙げて喜ぶ。沿線にワールドクラスの“宝”を抱える交通機関として「ツアーなどでご案内していければ」と力を込めた。

 一方、同市の小出譲治市長は「学術的な価値が極めて高いと評価され、大変誇らしく、うれしく思う。貴重な地層一帯の保存活用を図るため、対象地の公有地化を進めるとともに、研究・教育・観光などのための見学環境整備を行う」とのコメントを発表した。